冬は暇そうに見える果樹農家、やる事は沢山あるんです!ということで「柿農家の冬しごと」最終回である第4回は「土壌分析&施肥」です。 美味しい柿を作るために欠かせないのが「健康な樹づくり」→「健康な根づくり」→「健康な土づくり」です。
健康な土づくりをする上でまず把握しなければならないのが土壌の環境です。土壌の環境は大きく「物理性」「生物性」「化学性」に分けられます。

物理性→通気性、排水性、保水性 
生物性→土壌中の有機物を分解する生物、土壌病害の抑制を促す生物など
化学性→化学的な成分(養分)、pHなど

この3つの環境のどれか一つでも欠けると健康な土壌環境にはなりません。

土壌環境を把握する上でも数値として可視化しやすいのが「化学性」の部分です。当園では毎年冬に各圃場から土をサンプリングし、分析機関に送り測定してもらっています。

【土壌分析の流れ】

各圃場の地表から20~30cmの深さの土を採取します。

採取した土を1週間ほど陰干し、篩にかけてから分析機関に送ります。

分析結果です。圃場によって過不足の成分が異なっていることが分かりますね。

このデータや、土壌の硬さ、水はけ具合を元に肥料の種類や配合を設計します。

【土壌改良&施肥の様子】

幹から2m外側をぐるっと1周掘り起こします。(近くに竹林があるので竹の根を取るのが大変です…)

土が硬く水はけが悪いため、カニガラ資材を撒くことにしました。カニガラの主成分であるキチン質をエサとする放線菌や乳酸菌などの善玉菌が活性化することでフザリウム菌やリゾクトニア菌などの病害菌を抑制する効果があるそうです。
また、土壌を団粒化し土がフワフワになるのだそう。1年目なので効果が出るのか楽しみです。

土壌分析からリン酸が不足している圃場はリン酸肥料を施しました。

肥料を撒きを終わった後は土を埋め戻して平らに均します。何とか暗くなる前に作業が終わりました。

これにて「柿農家の冬しごと」は終わりです。
いかがだったでしょうか?様々な作業を積み重ねた上に「美味しい柿」が出来る事を少しでも知ってもらえれば幸いです。
新芽が芽吹き、蕾が出来る4月下旬頃からまた作業が始まります。
また春にお会いしましょう~。

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