柿農家の冬しごと③

冬は暇そうに見える果樹農家、やる事は沢山あるんです!ということで「柿農家の冬しごと」第3回は「粗皮削り」です。
「粗皮削り」とは古くなった柿の樹の皮(粗皮)を削り取る作業です。何故古くなった皮を削るかというと、皮の内側には柿に悪さをする害虫や病原菌が越冬しているためです。削り取る作業で翌シーズンに生き残る害虫・病原菌の絶対量を減らすことが出来ます。結果として農薬の散布回数を減らすことにも繋がる重要な仕事なのです。

この「粗皮削り」作業、これまでは1年で一番嫌いな作業でした。何故かというと辛い上に進捗が見えない作業だから。
しかし去年から180度考えが変わる効率的な方法見つけることが出来ました。

粗皮削りのやり方(一昨年まで)》
基本的に鎌を使った手作業で行っていました。これがツライのなんの…ちまちまとしか削れないので一向に進みません。

粗皮削り前→苔が凄い生えてますね。

鎌で丁寧に削っていきます。地獄の作業です…

《 粗皮削りのやり方(去年~)》
地獄の作業を爽快な作業に変えてくれたのはある機械でした。その機械とはお掃除好きの家庭には1台はあるであろう…
そう一昔前に流行った家庭用高圧洗浄機「ケルヒャー」です。
我が家でも漏れなくケルヒャーブームの時期に購入し、ここ数年忘れ去られるように倉庫の奥に眠っていました。
倉庫の整理をしている際に偶然ケルヒャーに目が留まり、「これで樹の皮が削れないかな?」と思い立ったのがキッカケで試しに使ってみることにしました。

倉庫の中で永らく眠っていたケルヒャー。

こ、これは使える!!(↑↑動画です)

粗皮が沢山ついています。(割と綺麗な方です)

ものの数分で粗皮が削れて中の新しい皮が見えました。(本当に楽だし何より爽快感が半端ない!)

園全体の作業もこれまでは丸々1週間かかっていたのが丸2日で終わるようになりました。
労働時間の大幅な削減にもつながりました。ほんとに気付いて良かった!
次回はいよいよ最終回の「土壌分析&施肥」をお送りいたします。お楽しみに。

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