市川農園の栽培論②

こんにちは、市川農園こせがれです。(2018.9.16)

今回は私の考える栽培論②ということで前回の続きとなります。

「農薬」という重いテーマだけに切り離して語ろうと思います。

3. 必要に応じて適切な農薬を使用する

まず大前提として農薬を出来る限り使いたくないという考えはどの農家も同じだと思います。

しかしながら、日本の多雨多湿な気候の下で農業をするうえで病気・害虫は避けられません。
無農薬で栽培することがどれほど大変なことかは農業をしている人にしか分からないでしょう。

当園の農薬に対する考え方は果樹と野菜で多少異なります。

野菜:基本的に化学農薬(殺菌、殺虫、除草剤)は使いません。その代わりスギナやトウガラシなどを使って自家製農薬を作ったり、農薬成分としてカウントされない微生物由来の農薬を使っています。但し夏場の病害虫が酷い環境下では容量・用法を守って化学農薬を使用しています。

果樹:病気や害虫から守るために化学農薬(除草剤は除く)を使います。果樹は野菜と違い収穫までの期間が非常に長いです。そのため病気・害虫によるダメージの受けやすさが格段に高くなります。また、一度樹を植えると40~50年以上も栽培することになります。収穫は1年に1度きり。しかしながら、樹自体はその間も病気や害虫と闘いながら生きています。樹自体の健康を保つため適切な管理がより求められます。

ここで一番伝えたいことは農薬を使わない理由は安心・安全ではなく値段が高いから。

「えっ!そんなこと?」と思うかもしれませんが、私の率直な思いです。

農薬=危険という考えは浅はかだと思っています。一つの農薬が出来るまでに幾つもの厳しい基準が設けられており、国の検査をクリアしたものだけが世に出回ります。日本で使用できる農薬は軽く100種類を超えますが、全ての農薬に対してポジティブリストの基準に沿った使用回数・濃度・散布タイミングなどが定められています。
容量・用法を守って農薬を使用して育てた野菜・果物は安全だと私は認識しています。

そもそも多くの人が求めているものは「安全」ではなく「安心」ではないでしょうか?
巷でよく見かける「安全・安心な野菜」、個人的には「安全」と「安心」は、併記できるような概念ではないと思います。

自分が「安全」だと納得して得られるものが「安心」です。どれだけ「安全だ」と言われても、自分が信用できなければ「安心はできない」。このような例は、野菜に限らずあらゆるところで見られる普通の感覚です。これは別に良い悪いという話ではありません。
何を「安全」だと思い、自分の中で納得をして「安心」を得るかは自由ですが、自分が安心を得られないものを「危険」だと言う必要はないはずです。 ( いさけんさん【深夜のTBSラジオみたいな声】Twitter投稿 より)

この考えに同感です。
慣行栽培vs有機栽培という対立構造で捉えるのでなく、どちらも良いところがあり悪いところがある。
農薬と上手に付き合いながらも、いかに農薬に頼らず納得のいく野菜・果物を作れるか研究していく姿勢は忘れてはいけない。
市川農園では「いきものを活かす土づくり」という理念のもとに農薬を効率よく利用して、一口食べた瞬間に「美味しい!」と思ってもらえるような農産物を提供していきたいと思います。

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